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直下型地震に弱い都市ガス
【新潟県中越地震】では、いたるところでガス管や継手が破損し各所でガス漏れが起こり5万6千世帯に対し都市ガス供給がストップされた。

【阪神・淡路大震災】では、中圧ガス導管で106ヶ所、低圧ガス導管で約27,000ヶ所の被害が発生し、約八十六万戸の供給停止、復旧までに約3ヶ月の日時を要した。

【十勝沖地震地】では、地震発生と同時に、八戸・十和田・青森の3市は導管亀裂により市内各所にガス漏れが発生し、八戸ガス、十和田ガスは全市に対し、青森ガスは市内一部地域のガス供給を停止した。八戸ガスはガスホルダー2,000立方m基盤不等沈下、ガスホルダー出口配管(250mm)3か所、ナフサタンク基礎沈下、同配管一部破損、導管85か所が破損した。十和田ガスはガスホルダーの地盤沈下及びホルダーサポートの破損、アルガスミキサー故障のためガス供給を全面停止した。青森ガスは導管のき裂50か所を生じた。

ガスはいったん供給を停止した場合、その復旧は安全を確認しながら慎重に行わなければならないために大変な時間と手間がかかる。
今後の対策
@ 地震被害予測システム
A 地震計の増設
B 遠隔遮断システムおよび感震遮断システムの導入
C マイコンメーターの導入促進
D ガス供給停止ブロックの細分化
E 通信衛星を利用した緊急時通信システムの強化
F 復旧作業を効率化する技術の向上
G 病院などへの代替エネルギーの供給
H ふだんから緊急用資材や復旧工事用材料などを各事業所に備蓄する
I 震災で大きな被害を受けた低圧ガス管について、地震に強いポリエチレン   製ガス管や耐震継手の導入を一層拡大する。
都市ガスの朗報
● 耐震メカニカル継手、ポリエチレン管は無被害だった
● 都市ガスの生産施設、高圧幹線には供給に大きな被害はなかった
● マイコンメーターの安全装置が作動した。
● 県外同業者の復興支援協力
病院の被災例
阪神大震災神戸市立中央市民病院震災報告書によると都市ガスの供給停止により厨房機器が使用不能→患者の食事に支障をきたした。
病棟のガス給湯器は全数転落し、使用不能となった。
地震に強いプロパンガス
LPガスは、緊急時対応に優れたエネルギーとして、阪神・淡路大震災に際しても被災LPガス消費者への速やかな復旧のみならず、被災都市ガス消費者の需要に応じ、代替熱源としての役割を果たした。

LPガスは、台風や地震などの自然災害はもちろん人災事故などの影響を受けにくく電気や熱を供給できる自立性からも優れている。阪神・淡路大震災にて、LPガスももちろん被災したが、その被災世帯は約136千軒、復旧に約2週間だったの対し、都市ガスは同じく847千軒、復旧に約3ヶ月間要した。また、LPガス充てん所やバルク貯槽において重大な被害は報告されていない。
燃料電池が使用する者の敷地内に設置して発電と熱供給を目指すシステムである以上、この自立性は最も重要度で、災害時において電気と熱をスムーズに供給できる燃料としてLPガスの持つバリューは極めて高い。
生活に「電気」「炊飯」「給湯」「風呂」はなくてはならないが、これらを供給するエネルギーは災害時の危機回避のため数種類に分散させるのがベスト。都市部において災害時の対策本部となる官公庁舎はもちろん学校・公民館の避難所、病院などの医療施設、養護施設、給食センター、食品販売や飲食店がプロパンガス利用の対象になる。
LPガスの問題点
● 交通網が寸断された場合、被災地搬入が困難である
● プロパンガスボンベの転倒防止不備が目立った
● 被災地の一般家庭にあるボンベの有効利用は出来ないものか
震度6クラスの地震では給湯器の落下事故が報告されている。

 【対策】
 @ 取付壁の強化
 A 取付金具の強化
 B 取付工事の不備チェック
 C メーカの設計強化
商業電源に頼らない装置
新しい技術と古い技術
 地震でも台風でも「停電」と「断水」はつきものと考えて家庭用品や勤務先の備品を購入することが大切と思われる。
 オール電化が盛んに宣伝され、我々は電化の利便性を謳歌しているのだが、一旦大きな自然災害を受けると、陸に上がった河童のごとくになってしまう。
 たとえば、水洗便所、ファン付き石油ストーブ、携帯電話の充電器、玄関の鍵、電動式井戸ポンプなど思わぬところで利便が不便に転じてしまう。
 もはや家の中には無くなった練炭コンロや灯油ランプが残っていればと被災地のご老人は思っているかもしれない。今はもう買いたくても買えなくなった薪の風呂釜などあれば、倒壊家屋の木材は「廃材」から「宝の山」となる。
 我々は古い技術や文化を短期間に見捨ててきたが、「古い技術や知恵」と「新しい技術と知識」のどちらをも尊重し、懐の深く二枚腰の利く地域安全社会を構築して行きたいものである。
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